最近(2024年)のデータでは、新たにがんが見つかる人は1年間に約100万人で、がんで亡くなる人は約40万人です。医学は年々進歩していますが、がんが見つかった人の約4割が治っていないと言うのが現実です。
ステージ4の進行がんや、膵臓がんや膠芽腫のような難治性がんの治療成績は、この20年間以上、ほとんど改善していません。医者任せの標準治療だけでは、進行したがんを治すのは困難です。
進行がんや難治性がんの根治を目指すために役立つ補完•代替療法について解説しています。進行がんの治療に役立つ『がんの補完・代替療法』をYouTubeで解説しています。
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がん細胞を選択的に死滅するフェロトーシス誘導療法
がん細胞は鉄の取り込みとヘム合成が亢進しています。マラリア治療薬のアルテミシニン誘導体は鉄やヘムと反応して活性酸素を発生します。したがって、アルテミシニン誘導体と鉄とヘムを併用すると、がん細胞を選択的に死滅できます。
鉄介在性の細胞死をフェロトーシスといいます。
フェロトーシス誘導療法は、正常細胞にはダメージを与えず、がん細胞だけを死滅する注目の最新がん治療法です。 がん細胞に選択的にフェロトーシスを誘導する方法を解説しています。
抗マラリア薬のアルテミシニン誘導体はがん細胞を死滅する
マラリア治療薬のアルテミシニン誘導体は分子内のエンドペルオキシドブリッジが鉄やヘムと反応して活性酸素を発生する機序でマラリア原虫とがん細胞を死滅します。
がん細胞は鉄とヘムが多く存在するので、正常細胞にダメージを与えずにがん細胞を選択的に死滅できます。
ヘムがアルテミシニン誘導体のエンドペルオキシド架橋を開裂する
アルテミシニン誘導体は鉄やヘムと反応して活性酸素を発生します。アルテミシニン誘導体の分子中のエンドペルオキシド架橋(Endoperoxide bridge)がヘムの鉄と反応して開裂し、活性酸素の産生やタンパク質のアルキル化や、DNAや細胞膜のダメージを引き起こして、がん細胞を死滅します。
イベルメクチンの抗がん作用
寄生虫治療薬のイベルメクチンは多彩なメカニズムで抗がん作用を発揮します
イベルメクチンはp21活性化キナーゼ-1(PAK-1)を阻害する
寄生虫治療薬のイベルメクチンはp21活性化キナーゼ-1(PAK-1)を阻害してがん細胞の増殖や転移を抑制し、アポトーシス抵抗性を低下します。
駆虫薬メベンダゾールはがん細胞を死滅する
がん治療以外の目的で開発された何千種類という既存の薬から、抗がん作用を有する物質を探索した結果、駆虫薬のメベンダゾールが強い抗がん作用を持つことが明らかになりました。この薬は副作用が極めて少なく、安全性が確立されており、臨床例での有効性も報告されています。
ニトロキソリンは血管新生とc-MycとPD-L1を阻害して抗がん作用を発揮する
尿路感染症治療薬として1950年代から使用されているニトロキソリンは、メチオニン・アミノペプチダーゼ-2阻害や血管新生阻害やBETタンパク質の阻害など多彩なメカニズムで抗がん作用を発揮します。
高脂血症治療薬のシンバスタチンは乳がん患者の生存率を高める
脂溶性のシンバスタチンが乳がんの再発を予防するという臨床研究の結果が多数報告されています。再発リスクの高い場合、あるいは進行乳がんの場合は、シンバスタチン使用を積極的に考慮した方が良いというエビデンスは十分にあります。 |
発酵小麦胚芽エキスMetatrolはがん細胞の代謝異常を正常化する
小麦胚芽に含まれる2,6-dimethoxy-p-benzoquinoneなどのメトキシ置換ベンゾキノン類が、がん細胞の代謝の特徴である好気的解糖(ワールブルグ効果)を正常化して、がん細胞の増殖を抑制し、細胞死を誘導します。 発酵小麦胚芽抽出物の活性成分A250を濃縮したサプリメントは米国でMetatrolという製品名で販売されています。 Metatrolは3人のノーベル賞受賞者が関与した抗がんサプリメントです。
体の治癒力を高める低用量ナルトレキソン療法
低用量ナルトレキソン療法は内因性オピオイドの産生を増やし、体の抵抗力や治癒力を高め、がん細胞の増殖を抑制します。免疫系を調節することによって自己免疫疾患の治療にも効果があります。
『がんの漢方治療』をYouTubeで解説しています。
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漢方治療はがん患者の生存率を高める:台湾の医療ビッグデータからのエビデンス
台湾の医療ビッグデータを使った解析は、がん治療における漢方治療の有効性を明らかにしています。
がん細胞を死滅する抗がん生薬
植物は抗がん作用を有する成分の宝庫です。 「漢方薬はがんを縮小できない」という意見は間違いです。 がん細胞を死滅する作用のある「抗がん生薬」を多く用いた漢方薬は、がん細胞の増殖を抑える効果が期待できます。
田七人参の心筋保護作用
田七人参は心臓機能を良くし、心筋のダメージに対して保護作用を示します。抗がん剤による心臓障害に対して田七人参サポニンが保護作用を示す研究結果が数多く報告されています。田七人参は抗がん剤によるうっ血性心不全の発症率を低下します。
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